庭木や草花に欠かせない日々の手入れといえば「水やり」。
しかし実際は、意外と正しいやり方が知られていないものです。
- どのくらいの頻度で?
- いつの時間帯に?
- 植えたばかりの木はどうするの?
このページでは、庭木に日々向き合っている庭師の立場から、正しい水やりの方法やコツをわかりやすくお伝えします。

🌿 基本の水やり方法

「ホースでさっと撒くだけ」で水やりを終えていませんか?
それでは表面しか濡れず、根にまで水が届かない可能性があります。
✅ 正しい水やりのステップ
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木の根元にたっぷり水を溜める

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水が土に浸み込んだら再び水を溜める
しばらくすると水が土に浸み込みます。
その状態から再び根元に水を溜めます。

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できれば2~3回繰り返すのが理想的
地表が濡れていても根が潤っていなければ意味がありません。
「じっくり染み込ませる」が健康な庭木を育てるコツです。
🚫 水やりで注意すべきポイント
❌ 葉に水をかけないこと!
特に夏の直射日光のもとで葉に水をかけると、水滴がレンズのように作用して葉焼けの原因に。
水やりは葉ではなく“根元”に集中させましょう。

❄️ 冷たい水を使うこと!
夏場、ホースの中の水はお湯のように熱くなっています。
そのまま撒くと根を傷める原因になるため、冷水になってから水やりを始めるのが基本です。

📅 季節別|水やりの頻度とタイミング
季節 | 水やりの頻度 | おすすめの時間帯 | 注意点 |
---|---|---|---|
春 | 2日に1回~毎日 | 朝 or 夕方 | 成長期なので水切れに注意 |
夏 | 毎日が理想 | 朝か涼しい夕方 | 日中の水やりは避ける |
秋 | 春と同様 | 朝 or 夕方 | 気温が下がる時期は徐々に回数を減らす |
冬 | 週1回程度 | 朝方がおすすめ | 凍結を防ぐため夕方以降はNG |
🌱 植樹直後の水やり|最初の1年が勝負
長く植えられている木は根が張っており、自然の雨である程度まかなえます。
しかし、植えたばかりの庭木は水やりが命綱です。
🌼 植樹後1年目のポイント
- 春:2日に1回、できれば毎日。気温とともに回数を増やす
- 夏:毎日必須。早朝か夕方にたっぷりと
- 秋:気温に応じて徐々に減らす(3日に1回など)
- 冬:週1回でOK。朝方の暖かい時間帯に実施
水やりひとつで「枯れるか、根付くか」が決まります。
この1年が木の将来を左右する大切な期間です。
💡 補足|灌水ホースで水やりをもっと楽に
庭木の本数が多い、時間が取れない…そんな方には**“灌水ホース”**の活用もおすすめです。
ホース全体からじんわりと水が染み出すので、水やりのムラを減らし、手間も軽減できます。
📝 まとめ|水やりは木にとっての「食事」
- 根元にたっぷり、2〜3回に分けて染み込ませる
- 葉に水をかけない、熱い水は使わない
- 季節と木の状態に応じた頻度で調整
- 植樹後1年間は特に注意して見守る
人の食事と同じく、木も「正しい量・タイミング」が命。
育てる気持ちを大切に、日々の水やりを続けていきましょう。